1ヶ月目は、からだの観察の仕方、観方を学んでいきます。
私たちは日常、人のことを印象で見ています。
あの人はやさしそだ、怖そうだ。
なんだかちょっとつんつんしている、今日は嬉しそう。など、ある意味総合的な判断をしています。
この総合的な判断を分解していく手順を学んでいきます。

その1:感じてから言葉にする練習

観察の前に観察の基本を練習します。考えたことを話すのでは無く、感じたことを話す練習です。
私たちはたくさんの言葉を知っているので、ついつい聞いている人に合わせて言葉を選びます。なぜなら伝わってほしいからです。
しかし、観察するときは、観察のまま言葉にしていくことが大切です。
気づいたことを言葉にすることで、新しい知識は身についていきます。
特にからだを通した体験はなかなか言葉になりません。そのために次の4ステップがあることを共有します。

その2:からだのシルエットを観察する

人の体をまじまじと観察することは、理科室の標本くらいでしょうか。それも気持ち悪くてみない人が多いかもしれません。
私は若い頃、美術を学んでいたので、美術解剖学の本などをよく見ていました。それでも実際の人の体を観察することはなかなかできていません。

そして、自分のからだを観察することは、人のからだを観察するよりも難しいのです。だって、自分のからだを自分で見ることが出来るのは手足くらいですから。
自分のケアをしてくために、人の体を観察していく。
参加者同士で観察しあって、感想を伝え合う。そして、生活の中でも家族や、同僚などの姿を観察していくことで、だんだんと、自分のからだに気づきやすくなっていきます。

その3:声をかたち観察する

声というのはからだの使い方の結果として観察することができます。呼吸の深さ浅さ、背骨の形、肋骨の形、お腹の柔らかさなど、からだ全体の影響が声に表れる。
緊張が高いとき、声が詰まっているのを感じたことはないでしょうか。話しているひとも、聞いている人も緊張してしまう。
できれば、丁寧に伝えたいのに緊張が伝わってしまい言いたかったことが伝わらないこともある。
目の前の人の声を聞くことで、からだの観察の手がかりになるのです。
参加者同士で観察しあって、感想を伝え合う。そして、生活の中でも家族や、同僚などの姿を観察していくことで、だんだんと、自分の声に気づきやすくなっていきます。

その4:神経の視点から観察する

近年、自律神経の研究が進んできた。戦うか逃げるか硬直するかの反応として、急性ストレス反応が知られていますが、これは概ね交感神経の働きだと思われています。そして、お休みするのが副交感神経と思われています。
この副交感神経の研究が進んでいて、人と交流する機能、お休みする機能、硬直する機能があるということが分かっています。
戦うか逃げるかなどで興奮しすぎたとき、硬直して身を護る機能が脊椎動物として進化した時代にすでにあって、お休みする機能もありました。
そして、哺乳類として進化したときに、交流する機能が付け加わりました。
生活を通して自分をケアしていくためには、まずお休みする機能が有効に働く必要があります。
しかし、毎日会社に行けていたとしても、家庭生活を営めていたとしても、興奮と硬直の往復で過ごしている場合があります。そのとき、とても辛い中で毎日が過ぎていくことになりとても苦しさがあると思います。
神経の視点から観察するということは、どんな反応でもからだは命を護るために活動してくれているという感謝の視点を持つことです。
そして、神経の反応であるからには、対処が可能です。

その5:原始反射の視点から観察する

神経の視点と重なる部分が多い視点です。原始反射の視点から具体的なケアの方法があります。神経の視点でいう硬直しがちなとき、背中のあたりが硬くなっています。これは身を護る反射で、恐怖麻痺反射と言われています。この反射へのケアを生活に取り入れていくことで、少しずつ楽になっていきます。

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