■神経的に安全な学習環境の作り方について
私は、神経的に安全な学習環境づくりに努力しています。
参考にしているのは著書「ポリヴェーガル理論入門」です。この著書の中で重要で活用したいと思った点は次の3つです。
- 唸り声のような低音の無い、静かな空間
- 声や表情で安全の合図を確認するサイクル
- 危険の無い、あそびのある関係
これらを実践するために次の工夫をしています。
- 静かな空間選び
- 能動的な行動のためのルール共有
- 感想発言の時のルール共有
ひとつひとつ詳しく説明します。
- 静かな空間選びについて
音楽などは一切使用せず、エアコンなどの音も止めることができる環境選びをしています。
普段元気な時には気にならない音も、体調の悪いとき、集中したときなどは、影響が出るためです。
ガイド者である人の声の質も大きく影響します。提案を使わず、長めの息で一定のリズムで問いかけるように話していきます。 - 能動的な行動のためのルール共有について
- ルール1「しなければいけないことは何も無い」
ガイドは示すものの、するという選択をしたときのみ行うという意味合いです。 - ルール2「質問はいつでも可能」
分からないことはいつでも聞けるという意味合いです。 - ルール3「探求のために邪魔な情報には邪魔だと言える」
ガイド者、教育者は学習者のペースを乱す邪魔者になることがあります。この邪魔であるということを、言えない状態を防ぐ意味合いです。
- ルール1「しなければいけないことは何も無い」
- 感想発言の時のルール共有
質問されたとき、ついつい質問者を満足させる返答をする人が居ます。その場合学習には悪い影響を与えるために、次のルールを共有しています。- 無い
- 分からない
- あるけど言葉にならない
- あるそして言葉にする
このようにすることで、感覚を確認し発言したいときだけ発言できる状態をつくります。
静かな空間で、能動的に活動し、発話できること、が神経的に安全な場作りを意識してできることだと考えています。